今回で第6回となる調理技術教育学会学術大会は、「調理業界の多様性から養成教育を考える」をテーマに、福岡県福岡市の中村調理専門学校にて、8月7日(木)・8日(金)の2日間にわたり開催されました。
本学からは湊先生と共同研究の学生ら3名が口頭発表を行い、沢山の質問をいただくと共に、専門家の興味を引きつけました。
【研究テーマ】
昔から伝承される保存食の知恵・知識・技術を再構築し、将来性の探索
【研究概要】
昔から受け継がれてきた保存食には、人々の暮らしの知恵や技術が凝縮されています。本研究では、平安時代から伝わる「柚餅子(ゆべし)」と、戦国時代の携帯食「兵糧丸」に着目し、現代的に再構成する試みを行いました。入手しやすいレモンを柚子の代用とし、味噌や米菓子、干し芋、ポップコーンなどを組み合わせて保存食を試作。その結果、数日で固まり保存性が期待できる一方、酸味や香りが弱まるなど改良点も見られました。保存食としての可能性を高めるには、水分を抑えつつ、柑橘の香りや栄養価を工夫する必要があります。古来の食文化を現代の食材と技術で再構築することで、非常時の食料や新しい食文化の創造につながる可能性を探る研究です。
【産学連携協力】
一般社団法人テラプロジェクト
調理技術教育学会は、調理師養成施設の教職員が主となり、食に携わる研究者、料理人、教育者等が様々なテーマに取り組み、調理技術等の理論、並びに実践の発展と普及、調理に関する技術及び科学、及び調理師を養成するための教育の向上を目的として設立されました。
調理技術教育学会公式HP▶https://www.cte-jatcc.jp/