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羽衣国際大学

今日の出来事

HAGOROMO TODAY

平成29年度 羽衣国際大学卒業証書授与式を挙行しました<1>2018年3月18日

平成30年3月18日、平成29年度羽衣国際大学卒業証書授与式を執り行いました。

多くのご来賓ならびに保護者の皆様ご臨席のなか、現代社会学部78名、人間生活学部96名、合計174名に、岸本幸臣学長から卒業が許可されました。

卒業証書授与の際には、卒業生全員の氏名が読み上げられ、学科ごとの卒業生代表に岸本幸臣学長から、卒業証書が授与されました。

 

●卒業証書を授与された卒業生代表

放送・メディア映像学科: 松田 美羽さん

現代社会学科: 西山 慶さん

食物栄養学科: 平嶋 弓花さん

人間生活学科: 中井 敬士さん

●在学生代表 送辞: 片野 悠暉さん

●卒業生代表 答辞: 秋田 海さん

●卒業生代表 記念品贈呈: 弓場 香澄さん

 

学長式辞

爽やかな春の訪れを感じる今日の佳き日、関係各位の多数ご臨席のもと、ここに平成二十九年度の羽衣国際大学、卒業証書・学位授与式を厳かに挙行出来ますことは、本学にとって大きな喜びであります。とりわけ、年度末で公私何かとご多用の中を、ご臨席並びにご参列頂きました坂口高石市長様はじめ、ご来賓の皆さま方には、心よりお礼申し上げます。有り難うございます。

また、卒業生の保護者の皆様方におかれましては、この間のお子様たちへの、ご支援とご鞭撻、さぞかし大変だったこととお察し致します。お陰をもちまして、お子様たちは、皆様の期待に立派に応えられ、本日、卒業式を迎えることが出来ました。喜びもひとしおのことと、心からお祝い申し上げさせて頂きます。

只今、現代社会学部七八名、人間生活学部九十六名、合計百七十四名の卒業生に、「卒業証書」を授与致しました。

さて、卒業生のみなさん、改めて「ご卒業おめでとう」。皆さんの教育に係わった本学の全ての教職員を代表して、心からお祝い申し上げます。皆さんは本学での教養や専門の学び、また学内外での実習や研修を重ね、晴れて「学士」としての学位を授与されました。

今日の日を迎え、羽衣国際大学での学びを振り返り、自分自身に確かな成長と、誇りを感じている人も多いと思います。私たち教職員は、皆さんが、「BE the ONE」「かけがえのない存在」として誇りを持って、明日からの社会で、大きく羽ばたいてくれるものと確信しています。皆さんは、本学の現代社会学部、人間生活学部で学び、その内容を自らの専門的知識・技術として、これから社会で活躍してゆくことになります。

ところで、その活動を始めるに当たり、餞に心に刻んで欲しい二つの心構えをお伝えしようと思います。

一つ目の心構えですが、皆さんが明日から活躍しようとする社会は、日々多様化し益々流動化してゆくことが予想されています。新しい制度、新しいマーケット、新しいニーズ等が次々に登場してきますし、加えて産業界へのIT・AIの急速な普及は、この先、皆さんが大学で身につけた知識・技術の発揮に、ドラスチックな変革を求めることになるかもしれません。そうした環境の、劇的な変化にも戸惑うことなく、果敢に立ち向かってゆくためには、卒業しても常に学ぶことを忘れず、新たな知識と柔軟な判断力を身につけるための、自己研鑽に心がけることが求められます。大学教育では専門的な知識・技術を修得することは大切な課題ですが、加えて、自ら学ぶ姿勢を身に付けることに、大学卒業の本当の付加価値があります。本学の建学の精神である、「自由・自主・自律・個性尊重の人間教育」とは、まさに皆さんが社会に出ても、自律的な学びを続けられる人材の育成を意味しています。

次に二つ目の心構えです。それは社会のことであれ、家庭のことであれ、自らの任務に、強い「責任感」を持つことの大切さです。卒業生の皆さん、明日からはそれぞれの分野で、大いに活躍してくれることでしょう。しかし、それと同時に、何のためにその仕事をしているのか?誰の為に働いているのか?そのことと常に真摯に向かい、自分の仕事に責任を持って取り組むことは、何よりも大切なことだと言えます。

そのことに関わって、皆さんもよくご存じの教訓をお伝えしておこうと思います。東日本大震災の発生から、今年で七年が経過しました。平成二十三年三月十一日、マグニチュード九の巨大地震と大津波が東北地方を襲いました。テレビに映し出される無残に破壊しつくされた町の姿に、言葉を失なった人たちも多かったと思います。死者は、一万八千五百人に達し、今なお約二千五百の人たちの御霊が行方不明のままです。

あの大震災の日、南三陸町役場の職員 遠藤美紀さんが、町民に呼びかけた非難のアナウンスは、「天使の声」として教科書にも掲載されています。町の防災対策庁舎のアナウンス室に駆け込み、「津波が襲来しています。ただちに高台に避難してください」、繰り返し繰り返し、30分間にわたって町民に叫びかけ続け、最後の最後まで懸命に頑張りながら、津波にさらわれて帰らぬ人となりました。遠藤美紀さんが命をかけて町民に呼びかけた「避難アナウンス」のおかげで、南三陸町の町民約一万人の命が救われたと言われています。彼女の仕事に対する責任感の気高さは、長く語り伝えられることと思います。

皆さんは幸いにして、大学卒業という人生の輝かしい節目を謳歌しています。でも、社会には、災害や貧困や事故などで、志半ばで無念にその夢を断たれた若者達も多くいます。その人達の為にも、今日の卒業式という輝かしい体験をしっかりと脳裏に刻み、明日からの活動に高い責任感をもって挑戦し欲しいのです。

自律的な学びが出来る社会人であること。強い責任感を持った社会人であること。この二つの使命を胸に秘め、それぞれの活躍の場にしっかりと根を張り、着実な努力を重ね、周囲の期待を担える有為な人材として成長して下さい。そして、羽衣国際大学の名を、一層社会に高らしめて下さることを期待しています。

皆さんが本学に在学され、学ばれたことは、私たち羽衣国際大学にとって大きな「名誉」であったことをお伝えし、皆さんの教育に関わった、羽衣国際大学全ての教職員を代表して、卒業式への私の最後の式辞といたします。

 

平成三十年三月十八日

羽衣国際大学  学長    岸本  幸臣


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