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石川副学長が泉大津市の教育関係者対象「食育研修」の講師に2022年10月6日

泉大津市から依頼を受け、9月26日(月)、栄養教諭をはじめ小中学校の教諭や保育士など、教育関係者対象の食育研修において石川英子副学長が講師を務めました。

泉大津市では、子どもたちの健やかな成長発達・健康な体づくりのため、小中学校の学校給食において食材や献立の充実・改善をはかるとともに、発酵食品やオーガニック食材の使用推進に取り組んでいます。同市の小中学校で月2回提供される「ときめき給食」では、旬の食材や伝統的な行事食に発酵食品やオーガニック食材を加え、健康でおいしく、季節を感じることができる献立を提供しています。

研修の冒頭、南出市長自ら「オーガニック給食実現に向けた泉大津市の取り組み」についてお話があり、石川副学長による講演へと続きました。子どもたちにとって給食がなぜ大切なのか、発酵食品およびオーガニック食材摂取がなぜ体に良いのか、特に有機栽培の米や味噌を給食に取り入れる栄養的・経済的利点などについて説明があり、欧米や中国、韓国で規制されている農薬が日本では規制緩和されている事実についても資料に基づいて詳説がなされました。

さらに、「ときめき給食」のメニューについても細やかに分析し、オーガニック以外の食材にも着目しながら栄養バランスの素晴らしさを称賛しました。コストや供給量の面から給食の全食材をオーガニックにすることは現実的ではない現状において、「ときめき給食」の食材の選び方や調理方法が理想的であることにも言及しました。その上で、子どもたちと一緒に給食を取られる教員が「食べる」ことの楽しさ、「食材」の大切さなどを子どもたちに伝えることは食材選びと同じぐらい重要であることを強調しました。

石川副学長は現代の大人たちの食事事情などについても触れ、腸内細菌叢の乱れと認知症などの疾患との関係について説明し、小中学生の間に腸内細菌叢を整える必要性を提言しました。

最後に、本学の学生が考案したオリジナルカレーのスパイスを使った給食が泉大津市の学校で2023年に提供されることを発表しました。

研修事前と事後で行ったアンケートでは、「オーガニックを使用した給食をすすめるべきか」の問いに「必要でありすすめたほうがよい」の回答数が事前13件・事後41件となり、「給食の必要性について」の問いに「朝食を食べられない児童生徒もいるので給食は大切」の回答数は事前37件・事後47件、「食品の安全性について」の問いに「日本は食品について厳しく取り締まっているので、日本の食品は安全」の回答数は事前11件・事後0件となりました。自由記述では、「このような学びを継続して積み重ねることが、子どもへの健康な給食提供に大切だと感じた」「農薬について気になっていた部分を学ぶことができ勉強になった」「国レベルで、この様な動きがでてほしい」「選択できる正しい目を養いたい」「費用面では大変かと思うが、オーガニックを進めてほしい」といった感想がありました。

講演終了後、泉大津市立小学校の栄養教諭となった本学の卒業生との再会がありました。本学はこれからも泉大津市と共に食育活動を進めていきます。


きみの可能性を、見逃さない。
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