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海外研修論:出前講座』に松本大輔氏をお招きしました。2022年7月17日

7月15日(金)の『海外研修論』に、JICA青年海外協力隊としてパプアニューギニア・マヌス島で活動されていた松本大輔氏をお招きし、「海外医療を通して、今の日本の生活を改めて考える。」というテーマで2年間の理学療法士としてのボランティア活動のお話を伺いました。

ご自身の理学療法士としての就職先である病院での職歴を通し、JICA青年海外協力隊にチャレンジすることになった経緯を、学生の目線に合わせた形で語って下さりました。

学生時代に語学は学んでいたが、海外留学という考えは念頭になかったと言う松本氏。

大学卒業~就職~JICAボランティア参加に至る中核となったのは「人の役に立ちたい」という思いだったようです。

パプアニューギニアは伝統的に「ワントーク」と呼ばれる少人数の部族に分かれて生活しており、部族の数は700以上にものぼるとのことです。

かつて各部族同士で戦いを行うことがよくあり、その習慣は現在も一部残っているそうです。

10万人あたりの犯罪発生率は日本が6.5件であるのに対し、パプアニューギニアでは142件の国内犯罪件数があり、中でもラスカルと呼ばれる銃器を用いる武装集団は現地の人々から恐れられているとのことでした。

松本氏の派遣先であるマヌス島では、数年前に理学療法士が退職し、現在は不在であることから、理学療法士室の再開に向け、病院の運営/経営に携わりながら院内に理学療法の提供を行うということが氏の任務となりました。

人口約3万人。訳30種の言語を持つ民族との間には、言葉の問題以上に、理学療法そのものに馴染みがなかったり、民族の持つそれぞれの価値観や信仰により、患者のモチベーションが継続しないことが大きな障壁となったそうです。

「今、幸せですか?」「JICAに参加したいですか?」という松本氏の問いかけにはJICAボランティアに参加するメリットだけでなく、危険と隣り合わせの日常に身を置くという実体験に伴った意味も含まれているように感じました。

学生からの質問にも最後まで誠実なお答えをしてくれていた松本氏。

ご登壇いただけましたことを心より感謝申し上げます。ありがとうございました!

 

松本 大輔 氏 Facebook


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