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羽衣国際大学

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HAGOROMO TODAY

【卒業生インタビュー】西口正人さん(チームラボキッズ株式会社)・山根佑次さん(株式会社フードコレクト)2016年7月12日

2016年6月28日(火)、現代社会学部1年生対象科目「大学入門」(にしゃんた教授、小川雅司准教授)では、ゲストに羽衣国際大学1期生の西口正人さんと山根佑次さんをお招きし、小川准教授司会のもと、トークショー形式で卒業後のあゆみや学生時代のことなどを後輩に向けてお話しいただきました。当日の様子をダイジェストでお届けします。

西口 正人さん
産業社会学部産業ビジネス学科経営マーケティングコース 2006年3月卒業
チームラボキッズ株式会社 ディレクター

山根 佑次さん
産業社会学部産業ビジネス学科観光レジャーコース 2006年3月卒業
株式会社フードコレクト 代表取締役

自己紹介
山根:株式会社フードコレクトの山根と申します。大学卒業後は個人事業主を経て30歳の時に株式会社フードコレクトを設立しました。現在は、大阪市内の本町と中崎町で自家製生パスタ専門店を経営し、3店舗目の出店を計画中です。

西口:チームラボという会社に所属しています。チームラボはプログラマーやエンジニア、数学者、建築家などものづくりのスペシャリストが集まった集団で、シンガポールや台湾などアジアを中心に非言語で体験型のデジタルアートを展開しています。現在は、「未来の遊園地」という子どもたちに焦点を当てたプロジェクトに携わり、チームラボの作る遊園地を通じて子どもたちがどんな発想をするのかを研究して、仕事としています。

現在のお仕事に就いた経緯は?
山根:強い希望を持って大学に入学した訳では無かったのですが、高校時代から将来に向けて友だちや人脈づくりに力を入れていました。卒業後も明確なビジョンを持ってはいませんでしたが、学生時代に知り合った方々との交流を通じて「生パスタ」というヒントをいただき、生パスタについて研究を重ねて、飲食店の経営に至っています。店舗で出すメニューは、自分のイメージをもとに調理スタッフや学生アルバイトからもアドバイスをもらって決めています。
卒業後1〜2年でバーの経営をスタートしましたが上手くはいかず、金銭面でも苦労しました。その経験をもとに、周囲の人からもたくさんアドバイスをいただいたことが現在に繋がっています。

西口:学生の時には就職活動はせず、紹介で知人の会社(IT業界)に入社しました。入社した会社が成長し上場した頃に、知人を介してチームラボの代表である猪子寿之と知り合いました。チームラボは現在では400名を超える集団ですが、当時は30名ほどのチームでアートとサイエンスを融合した新しいプロジェクトを立ち上げようとしていました。前職よりも収入が大幅に下がる選択でしたが、彼らのプロジェクトがとても面白そうだったことや自分の興味に近いものだったことからチームラボに参加しました。学生時代からITについては関心を持っていましたが、アートについては知識がありませんでした。ただ、アートとサイエンスの融合によって、人々がどんな振舞いをするのか、どんな影響を及ぼすのかについて関心があったので、それが今も繋がっています。

お仕事で大変なところは?
山根:会社名をフードコレクトにしたのは、いろんな人が集まる(collect)ことで知恵を結集して様々なものを作り上げていきたいという想いからです。会社名を決めるときには小川先生にも相談にのっていただきました。大変なことを挙げればきりがないのですが、現在は平均して1日当たり300名ほどの来客があり、その全てに最良のサービスを提供することは大変ですが、飲食店はお客様と直接に接するので日々300名との出会いがあり、300名のありがとうがかえってくることが自分のやりがいに繋がっています。
自分は60歳で引退を考えていて、60歳まで続けられる仕事のなかで日々300名からありがとうと言われる仕事を続けられれば幸せだと感じています。

西口:IT企業というと事務所でPC作業をしているだけというイメージで語られてしまうことがありますが、チームラボはアート作品なので現地でヘルメットをかぶって一から調整を行うなど現場作業を伴っています。チームラボの作品は絵画にのように出来上がっているものを展示するのではなく、必ず大掛かりな設営があり、海外の展覧会では自分たちが施工監督を務めて現地の方々と徹夜で設営することもあります。言葉が十分に通じないこともありますし、日本のように安全に十分配慮した施工ができない場合もあります。チームラボは創立から約15年ですが、2015年に国内で開催された展覧会では「モネ展」「ルーブル美術館展」に続いて入場者数が第3位になるなど、注目を集める存在でもあり、アイディアが流用されたりなどの面も出てきています。

学生時代の思い出は?
山根:大学では4年間めいっぱい遊びました。クラブに行ったり、時間が空けばスノーボードや海に行ったりなど、後輩の参考にはならないかもしれませんが遊びを通じて学内外でたくさんの友人ができました。それが今の仕事にも繋がっています。西口とは学生時代から一緒で同じアルバイトをしながら1ヶ月間同居したこともあります。卒業後に飲食店を始めるときに出資をお願いした際には快く出してくれました。社会人になってから知り合った人には頼みづらいことでも、学生時代からの友人である西口には相談できます。
印象に残っているのはオーストラリア研修です。小川先生も同行されていましたが、研修に行ったことで現在も続く先生との繋がりができたと思います。

西口:山根と同じで、大学の思い出は「場所」ではなく「人」ですね。今日も同期の友人が3名来てくれています。

18歳に戻って羽衣国際大学に入学するとしたら?
山根:大学卒業後、経営に携わるようになって振り返ると、大学では「経営学」や「会計学」など現在も役に立つ授業があったので、今からでも授業を受けに行きたいなと感じます。ただし、学生時代の人脈が今の仕事に繋がっているので、もし戻れるのであれば、やはり全力で遊んで今の2倍の人脈を作りたいと思います。店舗でも「事前準備」と「本番」と「検証」を理念としているのですが、学生時代は「事前準備」にあたると思います。仲間を作って、それを活かして現在「本番」を迎えていると感じているので、学生時代は沢山遊んで、多くの友人を作ってほしいと思います。

西口:教科書に載っていることの大半はWeb検索で調べられるし、自分で学べるので、学生時代に戻れるならばより多くの先生方の話しを聞きに行きたいです。自分より経験や知識が豊富な先輩方の話しを聞いて自分なりに咀嚼することで、やりたいことを見つけるなど就職にも活かせると思います。

後輩へのメッセージ
山根:仕事をしていると、時間に追われてしまって自分のやりたいこともままならないことがあります。なので、学生時代は時間を大切にしてほしい。大学で学んでいるという今の環境を大切に、勉強にも遊びにも時間を使ってほしいと思います。

西口:社会に出ると「知識」がないと相手にされなくなってしまいます。在学中はぜひ「知識」をつけておくべきだし、大学の先生にたくさん話を聞きに行ってほしいです。あと、まずは卒業すること。退学した友人もいますが、その後の交流が途切れてしまうし、今日のように授業に呼ばれるような機会も無くなるなどチャンスを失うことに繋がってしまいます。

西口さんと山根さんには、後輩を前に仕事のことや学生時代のことなどを赤裸々に語っていただきました。お二人が大学からの友人同士ということもあり、学生たちからは「在学中に色んな友人を作りたいと感じた」といった感想も出ていました。

現代社会学部
放送・メディア映像学科
現代社会学科

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