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羽衣国際大学

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HAGOROMO TODAY

【卒業生インタビュー】報道技術スタッフ 中西貴也さん2016年5月26日

テレビ業界で仕事がしたい。高校生からの希望を叶えて、日々報道の現場で奮闘する中西さん。報告を兼ねて放送・メディア映像学科を訪ねてきたところにお邪魔して、インタビューさせていただきました。

中西貴也さん
現代社会学部 放送・メディア映像学科 2015年3月卒業
株式会社コールツプロダクション勤務

テレビ業界への志望はいつから?
高校生の頃からテレビ業界で働きたいと考えるようになりました。高校の進路相談でも、先生方が自分の希望を叶えるために親身に指導してくださり、羽衣国際大学の放送・メディア映像学科を勧めていただきました。

現在のお仕事について教えてください。
株式会社コールツプロダクションから放送局に出向し、報道の撮影技術スタッフ(ライトマン)として日々現場に出て取材・撮影を行っています。照明と音声を担当し、カメラマンと連携しながらガンマイクやミキサー、照明器具を操作して撮影しています。報道で使われる映像を撮影するので、取材音声は録り直しができない一発勝負です。

入社直後は先輩の現場に同行して機材の使い方などを教えていただき、3週目ごろから一人で現場を担当するようになりました。機材や仕事についても、現場で経験しながら覚えていきましたが、2ヶ月前後には必要な機材を徐々に判断できるようになりました。照明も音声も自分が責任を持つので、撮影した映像が無事に放送されたのを見ると、ほっとします。

お仕事で大変なところは?
現場取材では、カメラマンとの連携が大切です。カメラマンや取材対象者の動きを確認しつつ、照明や音声を調整するという難しさがあります。機材に慣れる時間もなく現場に入ることもあり、先輩や周囲の方に教えていただきながら撮影しましたが、うまく音声が録音できておらず、カメラマンからこっぴどく叱られたこともありました。音声のみに意識を集中させると、周囲が見えなくなってしまうので、カメラマンの動きを常に把握するように努めています。

最近では、4月と5月に熊本地震の取材のため、南阿蘇村を訪れました。放送局からも「失礼のないように取材をする」ことを強く言われていますが、余震が続く被災地で、失礼にあたらない取材をするにはどうすればよいかを常に考えながら撮影を続けました。

印象に残っている取材などはありますか?
初めての出張で震災関連の取材のため宮城県石巻市を訪れ、仮設店舗で営業している方々を取材させていただきました。取材を終えた後に、取材対象者から「来ていただき、ありがとうございました」と感謝の言葉をいただいたことや、仮設で店頭販売している串焼き屋の名物料理を食べた際に、お店の方から「美味しく食べていただき、ありがとうございます」と声をかけていただいたことは大変印象に残っています。

お仕事で心がけていることはありますか?
熊本のような大きな現場では、複数クルーで取材を行うので、情報や機材の引継ぎが大切です。必要な項目をメモしておくなどして、引継ぎに漏れがないように心がけています。

また、自分が使ったことのない機材については、先輩の報道技術スタッフの空いているときにお願いして使い方を教えていただくなど、周りの方とコミュニケーションをとりながら自分のスキルを伸ばすことに努めています。報道技術スタッフは、様々な制作会社から派遣されていますが、どの先輩からもアドバイスをもらえる環境があります。

報道に携わっているので、ニュース番組を録画して必ずチェックしています。自分が取材した映像が流れた時などは、どのようなカットが使われているのか、反対にどんなカットが使われなかったかを確認して、次の取材に活かすようにしています。

大学での経験で役に立っていることはありますか?
在学中には、和歌山のラジオ局でインターンシップをさせていただきました。当時、自分は人見知りがあり、周囲に積極的に働きかけるタイプではなかったのですが、インターンシップ先で「わからないことは誰にでもあるし、誰でも失敗するのが当然なのだから、それを恥ずかしいと思わずはっきりと口に出して」と言っていただき、周囲に向けて声を発する大切さを実感するとともに、やはり自分は放送業界で働きたいという意思を確認することができました。

その後、自ら進んでコンビニエンスストアでアルバイトをはじめ、積極性や協調性を身につけるようにしました。アルバイト先の店長から「お客様から評判が良いよ」と言っていただいたときには嬉しかったです。

それらの経験は仕事にも活かされています。報道の現場ではスピードが求められるので、自ら積極的に質問や確認をして、カメラマンや記者とのスムーズな意思疎通を図っています。

後輩のみなさんには、ぜひインターンシップに参加して、自分を知るという経験をしていただきたいですね。できれば、希望職種だけでなく、別業種のインターンシップにも参加することで、自分が本当にその業界で働きたいのかを確認することができると思います。

「社会人になって見違えた」と、ゼミを担当していた村上清身教授も驚くほど仕事を通して成長した中西さん。熊本の現場で見てきたことなども、たくさんお話しいただきました。取材で各地を飛び回る生活を送りながら、休日もなるべく外出するようになり、家族からも「楽しそうに話すようになった」と驚かれたと笑顔で語っているのが印象的でした。就職して一人暮らしをはじめ、自炊を楽しんでおり料理のレパートリーも増えたとのこと。

大きく成長した姿を見せに来てくれた卒業生に、先生方も目を細めていました。

総合企画室・企画広報グループ

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