羽衣TODAY
2026年5月22日4限、アジア経済論Ⅰの特別講義として、甲南大学経営学部元教授(松下電器産業〈現パナソニック〉出身)の安積敏政氏をお招きし、「経営視点からアジア地域50年の変化を考える」と題してご講演いただきました。
講義では、アジアを東アジア・東南アジア・南アジアに分類した上で、世界人口の約半数とGDPの約30%を占めるアジアの重要性を指摘。中国のGDPが日本の4.4倍に拡大し、インドも日本に迫る規模へ成長していること、韓国も一人当たりGDPで日本に並びつつあることなど、地域のダイナミックな変化が紹介されました。一方、日本は1991年のバブル崩壊前には世界GDPの10%を占めていたものの、現在はアジア全体の10%にまで低下していることにも触れられました。
安積氏は、1970年代の香港・台湾・韓国での体験、新入社員時代のインドネシア派遣で学んだ異文化経営、1974年のジャカルタ反日暴動やサイゴン陥落時の経験など、豊富な実体験を交えて講義を展開。戦争のない安定したビジネス環境の重要性を強調されました。
また、ASEANから中国、インドへと発展が広がる中での国際分業の重要性に触れ、グローバル人材には「自国理解」と「宗教を含む異文化理解」が不可欠であると指摘。知識に経験が加わって初めて“知恵”になるとして、学生時代に多くの挑戦をするよう励まされました。
質疑応答では、「日本で増える外国人への見方」「インド経済の今後」などの質問が寄せられました。学生のリアクションペーパーには、「アジア市場の現状理解が深まった」「実体験に基づく話が印象的」「異文化尊重の重要性を学んだ」などの感想が多く見られました。
講演後は中川恵学長と懇談し、北アフリカ情勢や中国・日本のプレゼンスの変化、本学の取り組みなどについて意見交換がなされました。
本学では今後も国際経済・アジアビジネスの専門家を招き、学生が広い視野を得られる機会を提供していく予定です。